香を引くで徒然・・・

■香を引く
これ、日本文化でもなんでもないという方もおられるかもしれません。


こちら正確には「名人に香を引いて勝つ」将棋の升田幸三先生のことばです。

 

この将棋の先生、実家の家を出るときにこういう決意をもって出ていったようです。
くわしくエピソードを書くと、その説明だけで大変な量になってしまいます。

 

でも、名人というのは将棋界でNO1

 

それもその人に「香を駒落ち」として使わず勝つには、大変な条件が揃わないと出来ないことでありますし、そのハンディキャップ戦を勝つというのは並大抵ではありません。

 

これをやったのが、升田幸三という人なわけです。
この人、昔から大ファンでしてどうしても書きたくて無理やり入れました。

 

なにせエピソードが面白い。

升田幸三 - Wikipedia

 

むかしは将棋は「人生・生きざま」と言われていた時代の人なんで、羽生さんよりもずっと前の人ですが、人生をみていても生きざまが見えるようなまさに【たたき上げの将棋師】という感じがします。

 

この升田先生、実はいま話題の加藤一二三先生が後継者であるとされているが、加藤先生だけでなく、将棋界のなかでも非常にファンが多い人のようで羽生善治さんも、将棋を指したい人は誰かと言う問いに「升田先生と指したい」と述べているように非常に人気の高い方です。

 

なんとも人間臭い方です。

 

いまAIの領域がすごく進化していて、将棋でもとうとう名人にAIが勝ってしまうというような時代になりました。

 

これはこれで面白いんですが、もしかすると升田先生が生きていた時代のほうが将棋も面白かったかもしれませんね。

 

思いますのが、この頃「人間くささ」ということばをあまり聞かなくなったような気がします。

 

効率化や費用対効果など目に見えるもののほうが価値があるように思われがちですが、こういうなにか人間くさいことやあえて「たっぷり時間をとる」ようなこと。

 

 

最善手ではないけど、あえて無謀なことや無駄なことやってみることも人生で大切なことかもしれません。

 

なんか升田先生のたたずまいを見て、そう感じました。
わたしも見てくれは不細工ですが「生きざま」はかっこよくいけたらいいな、こう思いました。